カリタ ドリッパーHA101 波佐見焼
ドリッパーのタイプ
- 台形型
- 抽出口:3つ穴
- 材質:磁器
一般的に陶磁器というと金属製やガラス製と比べて柔らかいイメージを持つのではないかと思いますが、このHASAMIのドリッパーは案外シャープな雰囲気を持っています。
製品概要
- 税込2,200円
- 1~2人用
- 本体サイズ(mm):120×100×70
- 本体重量:260g
カリタ コーヒードリッパー HA101 HASAMI
カリタのHASAMI 波佐見焼とは?
長崎県波佐見町
約400年にわたり窯の火を守り続ける陶磁器、
波佐見焼の町。現在も多くの人々が窯業に携わり、
デザイン・機能・品質ともに、多くの人に親しまれる
多彩な陶磁器を世に送り出している。
この波佐見町とカリタのコラボ製品がHASAMIシリーズ。
カリタではドリッパー以外にも波佐見焼のシリーズとして、コーヒーポット、トレイ、メジャーカップが販売されています。
こちらの「&カリタ」に詳しくHAドリッパーが作り出されたストーリーが書かれています。
陶磁器ってもしかすると古いイメージがあるかもしれませんが、実は最新の3Dデジタルデザイン技術が使われていたりします。
興味深いですね。
カリタのドリッパーには陶器と磁器がある
遠目に見ると違いがあまり分からないかもしれませんが、実はカリタの台形型ドリッパーには陶器製のロトと磁器製のHAやNKがあります。
HAが波佐見焼、NKはnarumiデザインです。
上の写真は右側が陶器製のロトの102サイズです。
陶器と磁器の違いは?
陶器と磁器の違いは、主とする原材料の違いです。
原材料に占める割合で土(陶土)が多いのが陶器で、原材料に占める割合で岩石を砕いた石粉(長石)が多いのが磁器です。
その原材料を反映して、磁器の方が純白で硬くスッキリとした雰囲気で、陶器の方が少し素朴で柔らかいイメージです。
ドリッパーになった場合は、どちらが良い悪いということではなく、どちらの雰囲気が好みかということですね。
ロトの素朴な雰囲気は、例えば冬の寒い時期にはなんだかホッとするものがあります。
ロトの方は色のバリエーションがあって、ブラウンやブラックも選べます。
カリタの陶器ドリッパー ロト101
カリタの磁器ドリッパー NK101
カリタのHA101ドリッパーのサイズ 101と102
サイズは101と102があります。
101が1~2人用で、102が2~4人用です。
上の写真はロトの102との比較ですが、サイズ的にはこんな感じで違います。
プラスチック製はもっと大きいサイズ103、104もありますが、HAにはありません。
カリタ ドリッパー ロト102 ホワイト
カリタのドリッパー101と102の違い
101と102の違いは、基本的に大きさだけ。
ですが、もちろん見た目の印象は101が小ぶりな印象なのに対して、102はやや大きめな印象かもしれません。
下から見たところはそれほど違わないんですが、横から見ると違いを感じます。
ちなみに右側のHAは「HASAMI」の文字が刻まれています。
そして波佐見町で作られているので「MADE IN JAPAN」です。
ロトとNKは中国製になります。
ドリッパーのサイズは、普段作るコーヒーの量によって選べばいいと思います。
いつも自分の分だけ作ることが多くて、たまにパートナーの分も作るという感じなら101ですね。
カリタのドリッパー ロトとの違い
「&カリタ」の記事にHASAMIシリーズの特集があります。
そこにHAについては『Kalitaのプラスチック製ドリッパーを陶磁器で再現することをイメージし、天然素材の表面の柔らかさを活かしながらムダのないシンプルなデザインに仕上げました』ってありました。
確かにその通りで、よく見るとHAドリッパーはロトにはあまり似ていなくて、プラスチックのドリッパーによく似ています。
ロトとHAの大きな違いが2つあります。
リブの数の違い
HAのリブの数は実はプラスチック製の101、102と同じです。
ロトと違うんです。
上の写真では左下がHAですが、HAには台形の平らな側面の長いリブが9本あります。
これは上に写っているプラスチック製と同じ本数。
それに対して右下のロトは7本。
横の丸みのある部分のリブは11本でどちらも同じです。
ロトのリブがやや太めでなだらかな起伏なのに対して、HAの方は細くくっきりとしたリブ。
ペーパーフィルターの張り付きは、もしかしたらHAの方が少なくなるかもしれません。
底面の突起の有無
もうひとつ違いがあります。
これもHAを設計する時にこだわった点なのかなと想像しますが、HAは底面に突起が作ってあるんですね。
上の写真は縦に並んだ真ん中がHAです。
底面に丸い突起が4つあるのが分かると思います。
プラスチック製のドリッパーの底面をよく見ると、実は側面の9本のリブは底面まで伸ばしてあって、ペーパーフィルターが底の穴よりも少し浮くようにしてあります。
これはお湯が抜けやすくする工夫なのだろうと思いますが、HAはそこまで似せているんです。
一番下がロトですが、実はロトにはこの突起はありません。
HAは、磁器でプラスチック製のドリッパーを再現するというコンセプトにこだわったのかなと思います。
こういうこだわり、好きです。
コーヒーの味わいって、細かいことの積み重ねで最終的な美味しさが決まるので、こういうの大事だと思います。
HA101ドリッパーで出せる味わいは?
カリタの台形型のドリッパーは、濃いめで苦味が出しやすいタイプです。
メリタの1つ穴に比べれば、カリタの3つ穴の方がお湯が落ちていく速度は早いですが、同じカリタのウェーブドリッパーやハリオ V60やORIGAMIの大きな1つ穴タイプよりは遅め。
ですので、もし他の条件がまったく同じであればカリタの台形3つ穴の方が、ウェーブ、ハリオ V60、ORIGAMIよりも抽出時間は長くなります。
そうすると、濃度は濃いめで苦味は出やすくなるということです。
ただ、これはあくまで目安で、最終的な味わいは焙煎度合いや挽き具合など、他の要素で変わります。
なので、ウェーブ、ハリオ V60、ORIGAMIで同じように濃度を濃くしたり、苦味に振ったりすることもできますので、あくまでも他の条件がすべて同じであればです。
実際には、同じコーヒー豆を使って自分でタイプの違うドリッパーで淹れ比べとかをしないと、分からないかもしれません😅
カリタ ドリッパーHA101で淹れてみました
中挽きに挽いたブラジルです。
チョコレート感のある豆なので、やや苦味系に振ってちょうど良いかなと思います。
HA101は1~2人用で、大きさは小ぶりな感じ。
2人分のマグカップの量を作るのが限界です。
今回のレシピは、その2人分のマグカップ向きの量になってます。
レシピ
- コーヒー豆 24g
- 注湯量 400ml
- 抽出時間 3分30秒
- 挽き目 中挽き
- 湯温 90〜91度で開始
HA101用のペーパーフィルター
台形型のドリッパーなので、ペーパーフィルターも台形です。
こちらはカリタの純正品のペーパーフィルター。
箱を開けると青字の印刷がちょっと新鮮。
お好みでホワイトかブラウンを。
カリタ コーヒーフィルター 101 ブラウン 40枚
台形のペーパーフィルターの折り方
台形のペーパーフィルターは、まず底面部分を折ります。
そして次に側面部分を折ります。
そしてドリッパーへ。
磁器のドリッパーなので、陶器よりは熱伝導が良いですが、やはり温めてからが良いですね。
ということでリンスしたとこ。
では蒸らしから行きます。
そして第2投。
いい感じで膨らんでます。
第3投ですが、400mlを3分半で落とそうとすると、割と早めにドリップしていく必要があります。
写真で見ると分かりますが、ドリッパーの淵まで結構ギリギリにお湯を入れてます。
出来上がりです!
今回のコーヒーサーバーはカリタのJug500。
HA101だと上に乗せても大きさはピッタリです。
そう言えばドリッパーを乗せているのも、同じ波佐見焼のトレイですね。
そういえば今回使っているマグカップはカリタの非売品のやつです。
アマゾンの『カリタ 数量限定スペシャルセット【非売品オリジナルノベルティ付き】』のスターターセットで付いてきたものですが、レトロな雰囲気がかわいいです。
アマゾンで少し前からやっていた企画ですが、2021年2月28日時点では在庫切れになってますね。
「この商品が注文可能になった際にEメールでお知らせします。」という状態なので、多分再開されると思いますが。
HA101は王道の味わい
さて、どうでしょうか。
うん、いい感じに苦味やコクのあるコーヒーになりましたね。
もちろんコーヒー豆にもよりますが、これぞコーヒーって感じの味わいが出しやすいのではないでしょうか。
たまにそういうコーヒーが淹れたくなりますよね。
この台形型のドリッパーはハンドドリップの王道ですね。
時々、ふとここに戻ってきたくなるんです。
だから絶対ひとつは持っていたいドリッパー。
どんな味わいにしたいのか迷ったらこれで淹れてみるというのもアリだと思います。
HA101は性能的にも良いし、純白で清楚な雰囲気も兼ね備えた優秀なドリッパーです。
使い終わった後もフィルターをポイって捨てて、水でジャバジャバっと洗えばOK。
使いやすいドリッパーだと思います。
プラスチック製から入った人がステップアップするのにもいいかもしれません。
プラスチック製は安価だし非常に実用的なんですが、ちょっと味気ないですしね。
個人的にはHASAMIシリーズの持つ端正な雰囲気がとても好きです。
カリタ コーヒードリッパー HA101 HASAMI
カリタの波佐見焼 砂岩陶土シリーズ
カリタの波佐見焼のシリーズで、少し前からちょっと変わった砂岩のシリーズも出てます。
これは釉薬も掛けていない独特のザラっとした感触で、面白い触り心地です。
ウェーブドリッパーでも砂岩あります。
コーヒー道具の沼にようこそ。。。
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