電動コーヒーミル メリタ バリエ・シンプル
メリタ(Melitta)の電動コーヒーミルのエントリーモデル「バリエ・シンプル」。
入門用に最適なロープライスのモデルです。
コーヒーミルは、コーヒーの道具のうちでもっとも選択肢に迷うモノかもしれません。
幅広い選択肢の中でどれがいいのか?
このバリエ・シンプルは有力候補の一つであることは間違いありません。
メリタのサイトにも似たようなことが書かれていますが、コーヒーミルを持っている人の方が、コーヒーについての満足度や幸福度が高いそうです。
分かるような気がしますが、コーヒー豆を挽くのって面倒なようでもあり、一方で楽しめるプロセスなんですよね。
それではメリタ バリエ・シンプルのレビューです!
メリタ バリエ・シンプルはプロペラ式の電動ミル
シンプルという名前の通り、構造は至ってシンプル。
ご覧の通り、プロペラ式のステンレス刃が回転してコーヒー豆を粉砕する。
それだけです。
いわゆるフードプロセッサと同じですね。
メリタ バリエ・シンプル本体の大きさ
ワインボトルと並べてみると、大きさが分かるかと思います。
メリタ バリエ・シンプルの大きさ | |
幅×奥行き×高さ(mm) | 98×98×183 |
太さはそれなりにあリますが、高さはそれほどでもない。
本体の重さは 750g。
比較的小型なので、収納場所には困らない大きさだと思います。
メリタ バリエ・シンプルの電源コード
電動なので電源コードがあります。
本体をひっくり返すと、底の部分に電源コードを巻いて収納できるようになっています。
充電式だと自由度が高まるんですけど、充電の手間があります。
コーヒーミルの場合使いたいときに動かないと困るので、これでもいいかなと思います。
電源コードを全部引っ張り出してみると、全長135cmぐらいです。
使うときのコンセントの位置は考えといた方がいいです。
電動コーヒーミル メリタ バリエ・シンプルの使い方
使い方もシンプルです。
- 電源コードをコンセントにつなぐ
- コーヒー豆を量って入れる
- ボタンを押してコーヒー豆を挽く
- ドリッパーに挽いたコーヒー粉を移す
これだけです。
メリタ バリエ・シンプルで一度に挽ける量
一度に挽けるコーヒー豆の量は 70g まで。
メリタのドリッパーだとコーヒー1杯10g ということになっていますので、7杯分。
本体が比較的小さめの割には、それなりの量が一度に挽けるなという印象。
一度にそんなに挽く機会は少ないかもしれませんが、いざというときにも困りません。
メリタ バリエ・シンプルの粗さ調整は?
バリエ・シンプルは、ボタンを押している間はプロペラ刃が回転します。
つまり、ほどよい挽き具合になったら自分でボタンを離して止めるということ。
シンプルな使い方で、プロペラ式の場合、自動で粗さを調整する機能はありません。
プロペラを回転させている時間の長さで調整するということですね。
均一に挽くコツ
本体を持って軽く振りながらボタンを押すと均一に挽けます
メリタ バリエ・シンプルで挽く時間は?
最初の何回かはどれくらいの時間回していればいいか分からないので、試して確認する必要があります。
実際にやってみると15gの豆を確認しながらで、20秒ぐらいで挽ける感じです。
最初は分からずに長く回しすぎて、細かすぎる粒度になってしまうかもしれないので注意です。
しかし分かってくると、コーヒー豆を入れて15秒ほどで挽けるので、手動コーヒーミルに比べると楽だと思う人が多いのでは。
メリタ バリエ・シンプルで挽ける粒度は?
説明書には、粗挽き、中挽き、中細挽きの説明があります。
エスプレッソ用の極細挽きなどは対応していません。
ハンドドリップを中心にやる人向けに、価格を押さえて必要な機能だけを提供している製品ですね。
電動コーヒーミルで極細挽きまで対応している製品は少ないので、挽ける粒度はあまり気にする必要はないかも。
電動コーヒーミル メリタ バリエ・シンプルの手入れ
バリエ・シンプルは水洗いはできません!
クリーニング用のブラシでコーヒー粉を払い落とします。
水洗いはできませんがバリエ・シンプルの場合、コーヒー豆を入れるホッパー部分をきれいにするだけなので簡単です。
ホッパー部分は突起やへこみなども無いのでコーヒー粉の掃除は比較的やりやすい方です。
メリタ バリエ・シンプルに付属のブラシ
付いているブラシはこんな感じ。
毛足は短めですが、大きさ的には十分だと思います。
古いモデルでは付属するブラシが小さかったようですが、2020年以降のモデルでは大きなブラシが付属しています。
これはポイント高いと思います。
カリタのクリーニングブラシと並べてみると分かりやすいですかね。
毛足がやや短めですが、逆にしっかりした感じで十分使えるブラシです。
これは結構良い改善点だと思います。
別にブラシだけ買うのは追加コストかかっちゃいますし、めんどくさいですしね。
メリタ バリエ・シンプルのメリット/デメリット
ここでメリタ バリエ・シンプルのメリット・デメリットをまとめてみます。
メリット
価格が安く買いやすい
使い方が簡単で分かりやすい
電動は挽くのに力が要らない
場所を取らない大きさ
デメリット
上位機種に比べると粒度はやや不揃い
コーヒー粉が飛び散りやすい(特にフタをはずすとき)
水洗いはできない
掃除・手入れがやや面倒
上位機種と比べたときの粒度が揃っているかどうかですが、これは比較の問題なので、実用上は大きな問題になるものではないです。
後で実際に挽いた写真を載せていますが、十分に揃ってますのでご安心を。
電動コーヒーミル メリタ バリエ・シンプルの人気は?
さて、実際のところ、この製品は人気があるのでしょうか?
安心してください。
人気があるんです。
ランキング1位の売れている電動コーヒーミル
実際、このメリタの電動コーヒーミルは売れています。
楽天の電動コーヒーミルランキングでは1位です(2021年1月20日現在)。
チカラ入れてコーヒー豆をいちいち挽くのは嫌だって人は多いのかもしれませんね。
電動はやっぱり楽チンなので、楽したい派にはおすすめです。
それと、価格の低さと基本性能を兼ね備えた製品として、手軽にコーヒー豆を挽く楽しさを知ってもらう入門用としてピッタリ。
今まで自分で豆を挽いたことがなかった人が、やってみたいなと思ったときに無理せず試せます。
挽きたてのコーヒー豆の香りや、ハンドドリップで淹れたクリアなコーヒーの味わいを知る良い機会になるのでは。
メリタ バリエ・シンプル
メリタはドイツの信頼あるメーカー
電動でも4000円は切る価格で(アマゾンでは3000円台前半もありました)買いやすいです。
またメーカーもドイツのメリタで信頼性も高く、コーヒーでは名の通ったブランドだということもあります。
マイナーチェンジしていますが、ロングセラーのモデルです。
とにかくあまりお金をかけずに、手軽に電動コーヒーミルを使ってみたいという人にはおすすめです。
手入れが大変なのはコーヒーミルの宿命
最大のデメリットはお掃除かなと思います。
が、ひとつ上位の臼式(コニカルカッター)の電動コーヒーミルと比べると実はこちらの方が手入れは簡単です。
このバリエ・シンプルはシンプルっていうだけあって構造が簡単。
コーヒー豆を入れる部分だけをブラシで掃けばいいので、手入れもシンプルです。
ちょっと粉が飛び散るのは難点ではありますが、実はどのコーヒーミルでもそこは同じ。
数万円出してもいいということであれば、静電気対策の機能があってコーヒー粉に悩まされない機種もありますが、いきなりそこまで買うのはハードル高いですしね。。。
メリタ バリエ・シンプルを使ってみた
まずは豆を計量します。
おなじみハリオのコーヒースケールです。
そして量ったコーヒー豆をバリエ・シンプルに移します。
ザザっ。
フタを閉めます。
ちなみにフタを閉めないとプロペラは回りません。
ふたの右側にある紺色のボタンを押すとプロペラが回転します。
ボタンを押している間はプロペラが回転し続ける仕様です。
途中で一度フタを開けてみたところが左側の写真です。
まだ少し粗い粒が残っています。
そこで再度フタを閉めて、もう少し回した後で確認したのが右側の写真。
本体を少し振りながら数秒加えただけですが、だいぶ粒が揃いました。
均一に挽くコツ
本体を持って軽く振りながらボタンを押すと均一に挽けます
挽き終わって、コーヒー粉を移し替えた写真です。
かなり揃った粒度で挽けていますね!
コーヒー粉を移し終わった後の本体とフタの様子。
こんな感じでコーヒーの粉は残ります。
要注意なのはフタを開ける時です。
少しトントンってフタを軽く叩いて粉を落としてから開けないと、周りに飛び散っちゃうかもしれません。
ご自分で挽いたことがある方なら分かると思いますが、コーヒー粉は結構飛び散ります😅
こればっかりは仕方ないですが。。。
付属のブラシでお掃除です。
ペーパータオルとかを敷いてお掃除してください。
このコーヒー豆を入れるホッパー部分、あまり突起とか凹みはないカタチなのでコーヒー粉は取りやすいです。
電動コーヒーミルの上位機種は?
さて、少し上位機種が気になる人もいるかもしれませんので、上位機種の情報も。
電動コーヒーミルには複数の方式がある
家庭用の電動コーヒーミルには複数の方式があります。
各社で呼び方や機構が少し違うので正確には分類しにくいのですが、以下の四つぐらいに分けられるかと思います。
- プロペラ式
- グラインド式/臼式
- コニカルカッター式/コーン式
- カッティング式
今回レビューしているバリエ・シンプルはプロペラ式ですが、上位機種はグラインド式/臼式、コニカルカッター式/コーン式、カッティング式などを採用しています。
プロペラ式、グラインド式/臼式は粉砕する方式、コニカルカッター式/コーン式、カッティング式は切り刻むような方式です。
ちなみに、英語のコニカルはコーン型のという意味なので、コニカルカッター式とコーン式は同じことです。
プロペラ式
低価格帯の電動コーヒーミルで採用されている方式。
プロペラのように回転する刃がコーヒー豆を粉砕します。
簡単な構造で掃除は比較的しやすいですが、刃に当たったコーヒー豆が粉砕されるという方式の性質上、どうしても挽いたコーヒー豆の粒度はバラつきがでやすく、雑味の原因となる微粉もできやすくなります。
カリタ 電動コーヒーミル CM-50
- カリタのプロペラ式も人気があります
- 中挽き50gを15秒で挽けます
デロンギ コーヒーグラインダー KG40J
- メリタ バリエ・シンプルよりも少し大きめ
- ホッパー部分が取り外せるので挽いた豆を移しやすいのがグッド
コニカルカッター式/コーン式
固定された刃と回転する円錐状の刃でコーヒー豆をカットする方式です。
円錐状の刃が中で回っているような形なのでコーン(円錐)式ですね。
刃と刃のスキマの間隔を調整して、粒度を変えることになります。
メリタ パーフェクトタッチⅡ
- メリタの一つ上位の機種です
- 値段はプロペラ式とそれほど変わらず、5000円台でも購入できます
デロンギ コーヒーグラインダー KG79J
- デロンギの電動コーヒーミルの中級機
- デロンギは使い勝手がよく考えられていますね
- プロペラ式より挽き具合はグッとよくなります
デロンギ デディカ コーン式コーヒーグラインダー
- デロンギのさらに上の機種で2万円ぐらい
- コーン式という呼び方ですが、コニカルカッターと同じ円錐形の刃です
- 少し高いですが機能も充実、これなら文句ないって感じ
メリタ コーヒーグラインダー VARIO-E
- メリタの臼型のさらに上位機種
- 挽き目の調整が40段階でできます
- こちらは10万円ぐらいする高級機です
グラインド式/臼式
向かい合った二つの平らな歯(フラットカッター)でコーヒー豆を粉砕する方式です。
日本語では臼式と言いますが、二つの歯のスキマの間隔で粒度の調整を行います。
グラインド式でもカッターという言葉を使いますが、切り刻むのではなく二つの歯の間ですり潰すという感じです。
メリタ フラットカッターディスク コーヒーグラインダー
- メリタはグラインド式もあります
- 17段階で挽き目が調節できます
- 200gまで一度に挽けます
フジローヤル 小型高性能ミル みるっこDX
- カリタのナイスカットミルのライバルって感じ
- このクラスは価格も高いですが、挽き具合は格段に良いです
- このデザインが好きという人も多いみたい
コニカルカッター式/コーン式とグラインド式はどちらが上位機種ということではなく、歯の材質、モーターの強さ、歯を回転させる速さなどで性能が変わってきます。
両方ともプロペラ式よりも均一な粒度で挽けるという点では優れています。
カッティング式
固定刃と回転刃の2枚で挽くという点ではカッティング式もグラインド式(フラットカッター)と似た構造とも言えます。
グラインド式/臼式が2枚の歯ですり潰すように挽くのに対し、カッティング式は回転する刃がコーヒー豆を切り刻むような方式です。
粒度がそろった挽き方になり、微粉も出にくいという利点があります。
カリタ ナイスカットG
- カリタの人気電動コーヒーミル
- カリタでは業務用という位置付けですが家庭で使われています
- きれいに揃ったコーヒー粉が挽けます
カリタ ネクストG
電動コーヒーミルの上位機種は世界が変わります
価格は5000円ぐらいから10万円を超えるようなものまでかなり差がありますが、性能は価格に比例すると考えてよいでしょう。
3〜4万円ぐらい出すと、相当美味しいコーヒーを淹れられるコーヒーミルが手に入ると思います。
均一な粒度で挽けること、微粉が出にくいことは、実は美味しいコーヒーには欠かせない要素なんです。
良いコーヒーミルで挽いたコーヒーは、透き通るようなクリアな味わいになります。
まずはプロペラ式から使ってみて、さらに美味しくコーヒーを淹れたくなったら、上位機種を検討してみてください。
もし上位機種を手に入れたら、さらにコーヒーの世界が広がること間違いなしです。
まとめ:メリタ バリエ・シンプル 電動コーヒーミル入門に
メリタ バリエ・シンプルのメリット・デメリットをもう一度載せておきます。
メリット
価格が安く買いやすい
使い方が簡単で分かりやすい
電動は挽くのに力が要らない
場所を取らない大きさ
デメリット
上位機種に比べると粒度はやや不揃い
コーヒー粉が飛び散りやすい(特にフタをはずすとき)
水洗いはできない
掃除・手入れがやや面倒
エントリークラスの製品なのでデメリットもいくつかありますが、最初の電動コーヒーミルとしては悪くない選択肢ではないでしょうか。
上で書いた通り、コーヒー粉が飛び散ることには、上位機種でも上の方まで行かないと対応していません。
ある程度割り切れば、その代わりに電動コーヒーミルの良さを体験できます。
きれいに挽けたコーヒー粉で淹れると、ほんとに美味しいんです。
メリタ バリエ・シンプル
コーヒー道具沼へようこそ。