美味しいコーヒーの淹れ方:やってみるのが一番
さてペーパードリップの道具が揃ったら、それではさっそくペーパードリップをやってみましょう!
道具を揃えたら、次はあまり考えすぎずにやってみるのが一番。
何度かやっているうちに慣れてきて、美味しく淹れられるようになります。
ではさっそく。
コーヒーをドリップする道具の揃え方はこちらをどうぞ。
ペーパードリップの手順を確認
まずはペーパードリップの手順を確認してみましょう。
- コーヒー豆を選ぶ
- コーヒーの量を決める
- コーヒー豆を量る
- コーヒー豆を挽く
- コーヒー用のポットでお湯を沸かす
- 挽いたコーヒー豆をドリッパーにセット
- お湯を注いでコーヒーを抽出する
出来上がり!
細かい手順はもう少しあるんですが、全体の流れはこんな感じです。
それでは次に一つひとつの手順をもう少し細かく見てみます。
コーヒー豆を選ぶ
まずは飲みたいコーヒーの豆を選びます。
今日はどんなコーヒーを飲もうかなと考えるところからがペーパードリップの楽しみです。
まだコーヒー豆を買ってない方は、買い方としては以下のどれかが簡単です。
- 近所のスタバかカルディで買ってみる
- 丸山珈琲やブルーボトルコーヒーみたいな有名コーヒーショップで買ってみる
- インターネットのコーヒー通販で買ってみる
初級編としてはスタバかカルディが手軽。
有名コーヒーショップは近くになかったり、ちょっと敷居が高いという人はコーヒー豆のインターネット通販がおすすめ。
おすすめのコーヒー通販
僕は大体、2つのタイプの違う豆を買っておいて、気分でどちらかを選んだりしています。
深煎りと中煎りとか、ブラジルとアフリカとか、そんな感じですね。
ここでひとつアドバイス。
豆は新鮮な方がいい
やっぱり新鮮な豆の方が美味しいんです。
いっぱい買うと飲みきれないうちに古くなっちゃいます。
ついどっかに行ったついでに買っちゃったりするんですが。。。
知り合いにカルディのコーヒー豆半額セールの時に半年分の豆を買っとくという人がいます。
確かにお金的には賢いやり方かもしれませんが、美味しいコーヒーを飲むって観点からはそんなにおすすめの方法ではないですね。。
コーヒーの量を決める
コーヒー豆の量とお湯の量の関係
次に、作るコーヒーの量と、それに必要なコーヒー豆の量を決めましょう。
コーヒー豆の量とお湯の量ですが、ここで示す分量が広く一般的に適量と言われている量です。
コーヒー豆の量の目安
お湯 100ml に 6〜8g のコーヒー豆
自分で基準とする豆の量をひとつ覚えておくといいです。
ひとつだけ覚えて、あとは好みに合わせて増やしたり減らしたりすると良いと思います。
マグカップ一杯に250mlのコーヒーを作る
6g × 250ml/100ml = 15g スッキリ美味しい
8g × 250ml/100ml = 20g シッカリやや濃いめ
コーヒーカップ一杯に120mlのコーヒーを作る
6g × 120ml/100ml = 7.2g▶︎8g スッキリ美味しい
8g × 120ml/100ml = 9.6g▶︎10g シッカリやや濃いめ
これを参考に、ご自分で飲みたいコーヒーの量と使うコーヒー豆の分量を決めてみてください。
コーヒー豆を量る
コーヒー豆の分量を量る
一番簡単な方法は、購入したドリッパーに計量スプーンが付いてますので、それを使います。
メーカーによって計量スプーン一杯で量れるコーヒー豆の分量が違うので注意してください。
- ハリオ 12g
- カリタ 10g
- メリタ 8g
上の写真の手前の白黒がハリオ、左上の白がカリタです。
例えばカリタの10gの計量スプーンだったら、上の写真みたいに1杯半で約15gのコーヒー豆ということになります。
こんなふうに、ご自分の持っているドリッパーの計量スプーンを上手く使って、必要なコーヒー豆の量に調整するといいと思います。
ちなみに、各社とも自社のドリッパーの性質に合わせて計量スプーン一杯の分量も違います。
各社ともコーヒーカップ1杯を120mlとして、計量スプーン一杯のコーヒー豆で自社のドリッパーにはちょうど良いぐらいにしています。
基本的にお湯が落ちるスピードが速いドリッパーほど、コーヒー豆の量は多めになっています。
つまりハリオの大きな一つ穴のドリッパーでは、カリタのドリッパーよりもお湯が速く落ちるので、薄くならないようにコーヒー豆が多めに設定されているんですね。
ポイント
厳密にコーヒー豆の重さを量るにはスケールを使います
計量スプーンだとおおよその目安になりますが、まずはやってみるという観点では全然OKです!
慣れてきてもう少し上達したいと思ったら、スケールや他の道具も増やすといいと思います。
コーヒーミルでコーヒー豆を挽く
ペーパードリップのコーヒー豆の挽き方は?
作るコーヒーの量と必要なコーヒー豆の量が決まったら、次はミルです!
さて、そうすると次はコーヒー豆をどれくらいの粒度で挽くかが課題ですね。
コーヒー豆の挽き方
ペーパードリップには中挽き
ペーパードリップには、粗すぎず、細かすぎず。
中挽きが良いです。
コーヒー豆の挽き方ですが、ひとつ覚えておくと良いことがあります。
コーヒー豆の粒度で抽出するコーヒーの濃さが変わるんです。
これは想像がつきやすいのではないかと思いますが、細かく挽いた方が濃いコーヒーになります。
最初はつい細かく挽きがちなんですが、細かくしすぎないようにしましょう。
細かすぎると、余計な苦味やエグみが出やすくなりますので、要注意です。
それでは、いよいよコーヒーミルでコーヒー豆を挽いてみましょう。
と言っても、ハンドドリップで初心者が一番困るのが、このミルを使ってコーヒー豆を挽くところではないでしょうか。
ミルの使い方が最初はよく分からないですよね。
ここではハリオのコーヒーミル セラミックスリムで説明します。
ちなみに使い方は、基本的にどの手動ミルでも大体同じです。
ハリオ コーヒーミル セラミックスリムの詳しいレビューはこちら。
コーヒーミルを使う
- 最初に挽き具合を調整する
- 豆を入れる
- ハンドルを回して豆を挽く
これだけです!
最初に挽き具合を調整してしまえば、あとは豆を入れて挽くだけです。
ハリオ セラミックスリムでは、粗さ調整ツマミで挽き具合を調整できます。
調整ツマミを緩めていくと粗挽きになっていきます。
調整ツマミは上の写真のように本体の下半分の粉受けを外すと、本体の下側にあります。
7、8回ぐらい半時計周りに緩めて、何度か挽いてみて好みの挽き具合になるように調整します。
この調整ツマミを回す時は、写真のようにハンドルは付けた状態で中の刃が回らないようにして、調整ツマミを回します。
あと、ハンドルは反対(反時計回り)に回すと臼を傷つけるので要注意。
調整ができたらハンドルを取って、フタを開けてコーヒー豆を入れます。
フタを閉めたら、コーヒーミルを持って、ハンドルを時計回りに回していきます。
比較的安価なミルは構造的にコーヒー豆をすりつぶすような感じで挽きます。
時計回りにハンドルを回して、ガリガリっと挽くのですが、たまに引っかかったように感じる時があります。
そんな時はちょっと力を入れて回してください。
テーブルにミルを置いて押さえるように持って回すか、手に持ってお腹の前辺りで握って回すか、やりやすい方でOKです。
【参考】コーヒー豆の挽き方の種類
豆の粒度は「粗挽き」「中挽き」「細挽き」「極細挽き」の4段階で表すことが多いです。
が、実際にはこれも感覚的な指標で、一粒何ミリが粗挽きなのか決まっているわけではありません。
だからお店によっても、言い表し方と粒度は微妙に異なったりします。
どのくらいの粒度がちょうどいいかは、淹れ方や使う器具にもよります。
結局のところ、自分の持っているミルで何度も挽いているうちに好みの挽き加減を見つけるということかと思います。
あとは、ペーパードリップをやるのか、フレンチプレスや水出しコーヒーを作るのかなど、作り方によって細かく挽いた方が良かったり、中挽きぐらいが良かったりという違いがあります。
一般的に、ペーパードリップは中挽き、フレンチプレスは中挽きから粗挽きにかけてお好みで、水出しコーヒーは細挽き、エスプレッソは極細挽きにします。
コーヒー用のポットでお湯を沸かす
お湯を沸かすというと、ヤカンに水を入れてコンロでガーッと沸かすのを想像するかもしれません。
単にお湯を沸かすだけならそれでもいいんですが。。。
コーヒーを淹れる場合はひとつ注意する点があります。
それはコーヒーを淹れるのに適したポットを使うこと。
コーヒーを淹れるのに適したポットとは?
ドリップポットと呼ばれるお湯の注ぎ口が細くなったポットを使いましょう。
細くてクネっと曲がった注ぎ口をグースネックって言います。
ガチョウの首ですね。
一般的なヤカンの注ぎ口や、電気ポットの注ぎ口は結構太くて短く、お湯がドバッと出てしまいます。
急須にお湯を注ぐだけなら何ら問題はないですが、コーヒーをドリップするときには向いてないんです。
ドリッパーにお湯を注ぐ時は、結構デリケートな操作が要求されるので。
実際にやってみると分かりますが、お湯を狙ったところに真っ直ぐ落としたくなります。
そういう注ぎ方は、細くて曲がったグースネックのポットじゃないと難しいんです。
これはまぁやったことなくても、注ぎ口のカタチを見ればなんとなく分かるのではないかと思います。
で、この注ぎ心地を追求しだすと、ハマります。
ドリップポットによって案外注ぎやすさが違うんです。。。
パッと見は同じようなグースネックでも、注ぎやすさが違います。
ドリップポットでお湯を沸かしましょう
それでは家にある計量カップで水の分量を量ってドリップポットに入れてください。
ここでは250mlのコーヒーを作ることにしていますので、250mlよりやや多めに。
ペーパーフィルターやコーヒー粉に吸われるので、できるコーヒーの量は少し減りますので。
沸かして蒸発するのは僅かなので、そちらはあまり考えなくても大丈夫です。
計量カップがなければ、コーヒーカップかマグに実際に水を入れて、それで大体これくらいかなと量ってもOKです。
コーヒーカップは通常 120ml、マグカップは250〜300mlぐらいになります。
水を入れたら、コンロで直火に掛けるか、IHヒーターで加熱します。
ドリップポットがIHヒーターに対応しているかどうかは製品によって違うので、チェックしてみてください。
挽いたコーヒー豆をドリッパーにセット
ドリッパーとペーパーフィルター、サーバーをセットする
お湯を沸かしている間に、挽いたコーヒー粉を入れるドリッパーとペーパーフィルターをセットします。
お湯が沸いたらリンスする
リンスって何だ?という感じですよね。
挽いたコーヒー粉を入れる前にペーパーフィルターだけをドリッパーにセットして、お湯を掛けることです。
リンスは不可欠ではありません。
じゃあ何でやるの?ということですが、2つの意味があります。
下の写真がリンスしているところです。
1:ドリッパーとサーバーを温める
冷たい状態のドリッパーとサーバーにドリップすると、できたコーヒーがちょっと温度が下がります。
まぁ当たり前ですが、ドリッパーとサーバーが熱を奪うからですね。
ドリッパーの材質が熱伝導率の良い金属だと、すぐ温まるのでそれほど気にならないかもしれません。
2:ペーパーフィルターの匂いが取れる
と言われています。
が、僕は個人的にはペーパーフィルターに匂いが付いていたという経験がないので、この2つめの理由はあまり気にしてないです。
漂白していないフィルターや、100均の安いペーパーフィルターでニオイがするという人もいるようですが、カリタやハリオの純正のペーパーフィルターはそんなに品質は低くないと思います。
リンスは1の理由で、時間に余裕がある時はやればよいのかなと。
やらなくても致命的なことはないです。
挽いたコーヒー豆をドリッパーに入れる
リンスして温めたらコーヒー粉をドリッパーに入れましょう!
これは別に難しいことはないですね。
入れたら軽くドリッパーを揺すって粉を平らにします。
これはそれほど神経質になる必要はありません。
大体でいいです。
そしてお湯が沸いたら、いよいよ抽出です。
お湯を注いでコーヒーを抽出する
ハンドドリップではお湯を何回かに分けて注ぎます
例えば250mlのコーヒーを作るのなら、以下のような感じ。
250mlというと普通の大きさのマグカップに7、8分目ぐらいです。
step
1蒸らし
お湯をコーヒー粉全体に行き渡るように静かに注ぎます。
そして30秒ほどそのまま蒸らします。
step
2第2投
残りのお湯の半分ぐらいをドリッパーの中心に10円玉ぐらいの大きさに円を描くように注ぎます。
この第2投が重要!
この第2投でコーヒーの美味しい成分が最も多く抽出されます。
step
3第3投以降
さらに残りのお湯を1回か2回で注ぎます。
第3投以降は手早くお湯をサーバーに落とすようなつもりで。
注ぎ方は第2投より少し大きな円を描くように。
でも、コーヒー粉の壁は崩さないようなイメージで。
第3投以降は、残りのお湯を手早く落としてしまうイメージで。
ここで勘違いする方が多いみたいなんですが、ドリップの後半をゆっくり注いだり、ちょびちょび注いだりすると逆効果です。
なぜかというと、コーヒーの抽出は後半になるほど雑味が出やすくなるのです。
スッキリと美味しいコーヒーにするためには、後半はグズグズしないことが重要!
これで出来上がりです!
ポイント
もっと多い量のコーヒーを作る時は3投目以降の回数が増えます。
第2投は100〜120mlぐらいにします。
まとめ:美味しいコーヒーの淹れ方
美味しいコーヒーの淹れ方(初級編)でした!
こうして説明しても、たぶん最初の1、2回は上手くできないかもしれません。
でも、あまり気にせずに何度かやってみてください。
ハンドドリップも結構な部分は「慣れ」です。
で、何度かやると自然に流れが身についてきます。
そうすると、ここはこうしようとか、ああした方がやりやすいなとか、そんなことに気付きます。
そうすればシメたもの。
もうあなたはあなたの流儀でやるハンドドリップに一歩近づいています!
Enjoy!
コーヒーの道具って揃えてみたくなります。