ORIGAMIドリッパーとは?
今までMサイズを使ってたんですが、今回Sサイズも導入しました。
この記事ではORIGAMIドリッパーのSとMの違いや、HARIO、カリタのドリッパーとの比較などを通して、その評判を検証してみたいと思います。
プロのバリスタが使っていることもあって人気のORIGAMIドリッパー。
2019年ワールドブリュワーズカップのチャンピオンが使ったことで知名度がさらにアップ。
ドリッパーといえばカリタやハリオがポピュラーですが、ORIGAMIはいわば新興勢力。
新しめの存在ですが、その実力は非常に高いもの。
基本性能の高さとデザイン、カラーバリエーションが大きな魅力。
ORIGAMIドリッパーを作っている会社は?
株式会社ケーアイ(K-ai)が販売、関連会社の光洋陶器が製造しています。
ケーアイは岐阜県土岐市の本社がある陶磁器販売の会社。
他にRootsっていうブランドで食器も売っています。
ORIGAMIドリッパー 東京近辺の取扱店は?
株式会社ケーアイに問い合わせてみた
そういえば、あまり実店舗で見かけたことがないなと思い、ケーアイさんに問い合わせてみました。
弊社商品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
恐れ入りますが、アイテムが多岐に渡ることからORIGAMIの全商品を展示・販売している店舗様はございません。
お探しの商品/カラーがございましたら、お取扱いのある店舗様をご紹介させて頂くことは可能です。
『info@k-aijp.com』
ということで、残念ながら全種類のORIGAMI製品を取り揃えている販売店は東京、神奈川には無いそうです。
かなりのバリエーションがありますからね、それは仕方がないところかもしれません。
その後、2店舗ほど教えていただいたのですが、個々のお店の在庫までは把握できないとのこと。
そりゃそうだなということで、実店舗で見るのはなかなか難しいのだなと。
やっぱりORIGAMIオンラインショップか楽天などでの購入が一番確実なようです。
ちなみに問い合わせたら、その日のかなり早いタイミングで丁寧にお返事いただきました。
あと、アマゾンでは検索しても、残念ながらヒットしませんね。
楽天で見てみたい方はこちらをどうぞ。
ORIGAMI ドリッパーはバリスタと開発
ORIGAMIのドリッパーですが、カリタやHARIOのドリッパーともずいぶん違ったカタチをしています。
唯一無二といいますか、このギザギザなカタチは独創的。
パッと見は、あだ花的な刹那型デザインかと思いきや、これがまったく違うんですね。
バリスタと試行錯誤の末にたどり着いた折り紙デザイン
あくまでアイデアベースだったんですが、目の前でバリスタの方にドリップしてもらうと綺麗に抽出できた。ここで、ギザギザがポイントだって気づいたんですよ。よし、これでいこう。どうせならORIGAMIの名前らしく折り紙っぽくつくろうと。
(出典:https://with-barista.origami-kai.com/with_barista/1150-2/)
実はデザイナーの方とバリスタが試行錯誤を繰り返して、たどり着いたデザイン。
考え抜かれた末のデザインなんですね。
そして磁器でこのカタチを作るのはすごく大変だったそうです。
そうですよね、こんな複雑なデザインの磁器って見たことがありません。
2019年ワールドブリュワーズカップのチャンピオンが使用
(出典:https://with-barista.origami-kai.com/with_barista/uniuni/)
これも有名な話ですが、実力のあるバリスタの方々が使っているドリッパーです。
そういう点でも興味を惹かれるドリッパーですよね!
ワールドバリスタチャンピオン井崎氏も使用
著書「世界一美味しいコーヒーの淹れ方」発売記念トークライブでもORIGAMIドリッパーが使われていますが、井崎氏はORIGAMIのサイトにも登場しています。
ちなみにこの本の「CHAPTER3 抽出の思考法 ドリッパーの違いで味はここまで変わる」の中で、『私の個人的なお気に入りのドリッパーは、ORIGAMIドリッパーです』と明言されていますね。
あ、それから、この本はホントにコーヒーの淹れ方の勉強になります。
どうやって淹れたら美味しくなるのか、すごく明確に説明されていますので上手くなりたい人はおすすめです。
ORIGAMIドリッパーのサイズはSとM、その違いは?
さて、それではここから、実際にORIGAMIドリッパーSとMを見ていきましょう。
ORIGAMIドリッパーSとMの違いは?
上の写真を見てもらうと分かると思いますが、抽出口の大きさはSもMもまったく同じ。
つまり2つの違いは上の部分の大きさだけ。
それ以外は同じです。
ORIGAMIドリッパーS
直径 | 115mm |
高さ | 70mm |
抽出穴 | 25mm |
重さ | 136.2g(実測) |
ORIGAMIドリッパーM
直径 | 138mm |
高さ | 87mm |
抽出穴 | 25mm |
重さ | 216.5g(実測) |
一番上部の直径で23mm、高さで17mm、Mの方が大きい。
重さは約80gの差があります。
HARIO V60とORIGAMIドリッパーを比べてみる
実際にV60とORIGAMIのMを比べると、Mは比較的大ぶりなドリッパーだということが分かります。
ハリオ V60の02(1〜4杯用)と並べるとこんな感じです。
V60-02の大きさは、幅 137 × 奥行 116 × 高 102mm(出典:https://www.hario.com/seihin/productdetail.php?product=VD-02T-15CP)。
奥行116mmということは、V60ドリッパー上部の大きさは実はORIGAMIのSとほぼ同じなんです。
これは次の写真でよく分かると思います。
こうして見ると、ORIGAMIドリッパーSはV60と幅はほぼ同じで、高さが少し短いぐらいだと分かります。
あれ、これってどういうことと思うかもしれませんが、↓こういうことなんです。
ORIGAMIドリッパーMのギザギザの内側の大きさが、V60-02の大きさとほぼ同じ。
そしてV60-02のホルダー部分を差し引くと、V60の高さはORIGAMIドリッパーのMとほぼ同じになります。
星形ギザギザの分だけ大きく見えるし、実際大きいのですが、Mの内寸はV60-02とほぼ同じってことですね。
まぁフィルターが合うのだから当たり前といえば当たり前なんですが😅
ちなみにV60の抽出口の大きさは、測ってみると24mmぐらい。
そしてORIGAMIドリッパーの抽出口は25mm。
ほんの少しですが、ORIGAMIドリッパーの方が広く開いている印象。
穴の形も少し違っていて、V60は下の写真にあるように、もう少しギザギザが大きい。
V60-02のメタルドリッパーは抽出口の大きさは24mmぐらいですが、プラスチック製のV60と微妙に抽出口のカタチは違っていて、どちらかというとORIGAMIドリッパーに似ています。
これは金属という性質上、これ以上曲げて加工することができないのでしょう。
こうして比べてみると分かりますが、ORIGAMIドリッパーの抽出口の方がやや大きめで円に近いカタチです。
この抽出口の大きさや形状と、V60に比べてさらに直線的なリブ構造から、ORIGAMIドリッパーはお湯の落ちるスピードがV60よりもやや速めになるのだと思います。
カリタ ロト102とORIGAMIドリッパーを比べてみる
カリタのロト102の重さを量ってみると、実は結構重い。
385gありました。
ORIGAMIドリッパーはMの方でも216.5g。
ロトはホルダー部分と持ち手が付いているので、その分もありますが、しかしORIGAMIの方は薄いんです。
この薄くて軽いのはORIGAMIドリッパーの美点です。
ドリッパー本体が奪う熱が少なくてすみますしね。
また、ロトは3つ穴式のドリッパーです。
3つの穴があるので比較的速めにお湯は落ちますが、ORIGAMIドリッパーに比べるとお湯の落ちる速さはある程度一定で、変化は付けにくいです。
ですので、安定している一方で、ORIGAMIドリッパーほどの自由度はありません。
これは安定を選ぶか自由度を選ぶかというところです。
SとMはどう使い分ける?
ORIGAMIドリッパーSが 1〜2人用。
ORIGAMIドリッパーMが 2〜4人用。
ということで、いっぱい淹れたい人はMを選ぶことになりますが、どちらも2人用として使うのはありです。
Mは大きめなので、豆の量が多い時でもお湯を注ぐときに注ぎやすいです。
いつも一人分しか淹れないという方はSがおすすめです。
Sはコンパクトで収納スペースも取らないし、扱いやすいです。
ORIGAMIドリッパーは評判通り良い?
SもMも使ってますが、良いです
SもMも両方とも使ってますが、基本的に使いやすい。
どちらも悪くないですが、量を淹れない時はやっぱりSを使うことが多いです。
両方使ってみて思うのは、Sは小ぶりで軽くて使いやすいということ。
そんなに大きな手じゃなくても、手のひらに収まる感があります。
陶磁器って落としたら割れちゃうって不安があるんですが、それが軽減される感じがします。
それともう一つ、SとMに共通の利点があります。
上の写真をみてもらうと分かりやすいかと思いますが、ドリッパーとペーパーフィルターの接する部分が少ないんです。
V60の円錐形フィルターを使うとそれが顕著です。
ドリッパー本体のカタチがギザギザに曲がっているので、それ自体がリブの働きをします。
そしてフィルターとはギザギザの頂点の部分だけが接するので、接している面接は極めて小さい。
つまりドリッパー自体と接触する部分が少ないので、ドリッパーに熱を取られにくいです。
事前にリンスしてドリッパーも温めるということをしなくても、あまり冷めちゃう感じはないです。
ドリッパーからマグに直接落とすなんて時は、リンス省略しちゃう時もあります。
これ、ちょっと時短的に便利なとこですね。
ストレートに豆の良さを出せる基本性能
HARIO V60とは構造が似ていることから、ドリッパーとしての性質も似ていると思います。
上で見たように、V60よりもやや広めな抽出口と直線的なリブ構造のため、V60よりもさらにお湯の落ちる速度は早いです。
ですので、レシピを間違えると、抽出不足な薄いコーヒーができてしまうことがあると思います。
ネットでのレビューでも、たまにそういう感じのこと書いている方がいますね。
そういった性質を分かった上で使うと、これほどストレートに豆の良さを引き出せるドリッパーはないのでは、と思います。
コントロール幅の大きなドリッパー
自由度はHARIO V60を上回るところがあります。
お湯の落ちる速度がコントロールできるということは、できるコーヒーの濃さを調整しやすいということになります。
V60で慣れている方は、蒸らしから2投目の抽出の過程を、丁寧にスピードコントロールを考えながらやれば、濃さの加減は自由自在です。
湯温との組み合わせで、酸味やフレーバーを強く出したいのか、ややあっさりめにしたいのか、そういったことがかなり自由にできる印象です。
個性の強いシングルオリジンの豆を楽しむには、うってつけのドリッパーではないでしょうか。
2種類のペーパーフィルターが使える
さて、ORIGAMIドリッパーは、実はV60のペーパーフィルターも、カリタのウェーブドリッパーのフィルターも使えます。
そうすると、どちらが良いのだろうということになりますよね。
僕もMを購入した時に最初は迷いました。
が、使っているうちに、「ああ、こういうことかな」と思ったことが。
抽出口のタイプからすれば、明らかにORIGAMIドリッパーはV60寄りのドリッパーです。
自由度の高さを利用して、さまざまな味わいに淹れ分ける楽しみがある。
ですが、それには一定の慣れやハンドドリップの知識が必要。
そこで、底が平らでより安定的なウェーブドリッパーのフィルターを使えるようにすることで、その自由度を敢えて抑制できるようにした。
そうすると、ちょっと自信ないって人にも優しいじゃないですか。
それに、深煎りのブレンドをじっくり出したいなんて時も、ウェーブフィルターの選択肢があるのって良いと思いませんか。
持ち手やホルダー部分がないと案外洗いやすい
ORIGAMIドリッパーには持ち手がありません。
それにホルダー部分もない。
で、これがないと実は洗いやすい。
スッキリした構造は洗いやすさにもつながってます。
ORIGAMIドリッパーは色が11通り
(出典:https://origami-kai.com/collections/dripper)
とてもカラフルな11色から選べます。
- ホワイト
- ピンク
- レッド
- オレンジ
- イエロー
- ターコイズ
- ネイビー
- ブラウン
- ブラック
- パープル
- グリーン
魅力的な色が多くて、これは本当にどの色を買おうか迷います。
この記事のSはターコイズでMはブラックです。
オンラインショップの写真だと少し分かりづらいのですが、どのカラーも上部のフチの部分は白です。
ORIGAMIドリッパーにマットなカラーが追加に
(出典:https://origami-kai.com/collections/dripper)
光沢のある11種類のカラーに加えて、マットなカラーが5色追加されています!
- マットベージュ
- マットピンク
- マットグリーン
- マットブルー
- マットグレー
これまた、どれも良い色です!
ORIGAMIドリッパーにAS樹脂製のエアーが追加に!
(出典:https://origami-kai.com/collections/products/products/origami_dripperair_s)
新たにAS樹脂製のORIGAMIドリッパーが追加になりました!
これは嬉しい人が多いのではないでしょうか。
お値段も控えめの¥1,320と買いやすい設定。
カラーは6色。
なんと言ってもAS樹脂製は割れない!
キャンプに持っていこうとか、そういうシチュエーションでもOKですね。
- クリア
- ブラック
- マットベージュ
- マットグレー
- マットピンク
- マットグリーン
ORIGAMIドリッパーを使ったレシピ
ORIGAMIバレルアロママグ用のレシピ
同じORIGAMIのバレルアロママグ(容量320g)で飲む時の僕のレシピです。
- 水100gに対してコーヒー豆6gの比率
例えば 250gの水に コーヒー豆 15g です - 湯温は豆と焙煎度合いで調整しますが、92度前後が多い
- 挽き具合は基本は中挽きで豆により調整
step
1フィルターをセットしてお湯でリンスする
時間がないときは省略
step
2コーヒーの粉を入れて約30gのお湯を静かに注ぐ
蒸らし時間は30〜35秒ぐらい
step
3第2投を120gまでゆっくりめに注ぐ
第2投で美味しさを抽出するイメージ
step
4お湯が落ち切る前に第3投を200gまで注ぐ
第3投以降は速めにお湯を落とす感じで
step
5お湯が半分ぐらい落ちたら300gまで注ぐ
step
6開始してから2分30秒でドリッパーを外す
僕はそんなに濃いめが好みではないので、これぐらいでマグでたっぷり飲む方向性です。
ドリッパースタンドを使ってマグに直ドリップすると、ちょうど飲みやすい温度にできあがります。
ORIGAMIの他のマグ、アロママグでも同じでいけます。
ピノアロママグは少し容量が小さく280gなので調整要です。
皆さんはどんなレシピで淹れていますか?
ORIGAMIドリッパーのまとめ
さて、いろいろと書いてきましたが、ORIGAMIドリッパーは自由度が高く本当に良いドリッパーだと思います。
十分にHARIO、カリタに並べられるドリッパーではないでしょうか。
個人的には、その色合いのきれいさとデザインの良さがとても気に入っています。
持ってて、あるいは使ってて嬉しいドリッパーです。
ぜひ試してみてください!
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