コーヒー豆の挽き方【初心者向け簡単早わかり】
ハンドドリップで最大の難関が、コーヒー豆の挽き方ではないでしょうか。
自分でコーヒー豆を挽くとなると、分からないことが多くないですか?
コーヒーミルの使い方が分からないとか、どうやってミルを調整したらいいか分からないとか。
そもそもどれくらいの粗さ、細かさで挽けばいいのかも難しいですよね。
そこでこの記事では、コーヒー豆の挽き方について、初心者向けにまとめてみました。
コーヒー豆の挽き方の種類
コーヒー豆の挽き方は5種類あります。
粗い方から細かい方に以下の5種類です。
粗挽き
- フレンチプレス、ネルドリップ
- 苦味が少なめであっさりした味わいに
中挽き
- ペーパードリップ、コーヒーメーカー、サイフォン、ネルドリップ
- 苦味、酸味のバランスの取れた味わいに
- 基本はこの挽き方から試すといいです
中細挽き
- ペーパードリップ、コーヒーメーカー、サイフォン
- やや苦味やコクを出したいときに
細挽き
- ペーパードリップ、サイフォン、水出し
- 苦味やコクを強調したいときに
- お湯の温度(高過ぎ)や抽出時間(長過ぎ)に注意しないとエグい感じに
極細挽き
- エスプレッソ、マキネッタ
- パウダー状で濃厚な味わいに
- 苦味を強調するエスプレッソなどで使う挽き方
挽いたコーヒー豆の粒の大きさのことを「粒度(りゅうど)」とも言います。
粒度が粗いとか細かいという言い方ですね。
この言い方も覚えておくといいです。
コーヒー豆の挽き方:読み方
さて、そもそもこの挽き方ですが、読み方が分からないという方が多いみたいです。
読み方は次の通りです。
挽き方 | 読み |
粗挽き | あらびき |
中挽き | ちゅうびき |
中細挽き | ちゅうぼそびき |
細挽き | ほそびき |
極細挽き | ごくぼそびき |
「ごくぼそびき」って言いにくくないですか?
僕はすごく言いにくいです。。。
それに最初は「ちゅうびき」じゃなくて「なかびき」かと思いました。。。
まぁ慣れですけど。
コーヒー豆の挽き方と味わいの関係
さて、読み方が分かったところで、次はコーヒー豆の挽き方とできるコーヒーの味わいの関係を整理してみましょう。
え、そんなの関係あるのかって?
それが大いにあるんです。
ハンドドリップでは、できあがるコーヒーの味わいにいくつかの要素が関係します。
そのうちの大きなものの一つが、このコーヒー豆の挽き具合なのです。
コーヒー豆の挽き方 | 粗い | ⇔ | 細かい |
コーヒーの味わい | 薄い・あっさり | ⇔ | 濃い・苦味が多い |
これはなんとなく感覚的にも分かるかもしれませんが、細かく挽くほど濃いコーヒーができあがります。
これは逆に挽き方で味わいをコントロールできるということ。
今日は少しあっさりといきたいなと思ったら、いつもよりも少し粗く挽けばいいわけです。
だから初心者の方は、最初に何度か少し大胆に粗さを変えてコーヒーを淹れてみて、自分の好みの挽き方を見つけると良いです。
ちなみに僕は最初のうちはよく分からずに細かく挽きすぎていました。
結果としてなんだかいつも濃すぎるコーヒーができてしまい閉口してました😅
コーヒー豆の挽き方と抽出時間
実はこのコーヒー豆の挽き方ですが、コーヒーの抽出時間とも関係しています。
コーヒー豆の挽き方 | 粗い | ⇔ | 細かい |
ドリッパーからお湯が落ちる速度 | 速い | ⇔ | 遅い |
つまり粒度が粗い方が、お湯はドリッパーからサーバーに早く落ちていくのです。
結果として抽出時間は短くなるので、できるコーヒーもあっさりめになるわけです。
挽いたコーヒーの粉がお湯と接触している時間が長いほど、お湯の中にコーヒー豆の成分が溶け出します。
このコーヒー豆とお湯が接触している時間(コンタクト・タイム)は、コーヒー豆の挽き具合にもよるのです。
ドリッパーのタイプでもお湯が落ちる早さは違う
また、ドリッパーからサーバーにお湯が落ちる早さは、ドリッパーのタイプにもよります。
ハリオ V60やORIGAMIドリッパーのような大きなひとつ穴のドリッパーは、コーヒー豆の粒度によって抽出時間が変わる度合いも大きいです。
カリタやメリタのように小さめの抽出穴のドリッパーは、ある程度ドリッパーの形状でお湯が落ちる速度は決まってきます。
ただそれだけではなく、やはり細かく挽いたコーヒー豆の方がより多くの成分が溶け出して濃い味になるのは同じです。
コーヒー豆の挽き方:お店で挽いてもらう
スタバやカルディでは購入した豆を、その場で無料で挽いてもらえます。
だから自分でコーヒーミルを持っていなくても大丈夫!
ハンドドリップを趣味にするぞーって言ってコーヒーミルを買う前に、まずはお店で挽いてもらって、ハンドドリップのコーヒーを試すこともできるんです。
実際、その方がいいかなと思います。
自分でコーヒーミルを買った時に、どれくらいの粒度がいいのか分かりやすいですしね。
【スタバのコーヒー豆】挽き方の番号
スタバの場合、上で紹介した5段階+アルファぐらいのバリエーションで、無料で挽いてもらえます。
挽き方 | スタバの番号 | 淹れ方 |
超極細挽き | 1、2 | ターキッシュ(トルコ式) |
極細挽き | 3、4、5 | エスプレッソ、マキネッタ |
細挽き | 6、7 | ペーパードリップ、サイフォン、水出し |
中細挽き | 8、9 | ペーパードリップ、コーヒーメーカー、サイフォン |
中挽き | 10 | ペーパードリップ、コーヒーメーカー、サイフォン、ネルドリップ |
粗挽き | 13 | フレンチプレス、ネルドリップ |
ハンドドリップ初心者的には、7、8、9、10のいずれかではないかと思います。
正直、ターキッシュという設定があるのがすごい。
普通はトルコ式のコーヒーなんて道具持ってないと思うんですが。。。😅
基本的にはペーパードリップで淹れたいんですがって店員さんに相談すればOKです。
カルディでも無料で挽いてくれます
カルディもスタバと同じで、無料で購入したコーヒー豆を挽いてくれます。
カルディの場合、一番簡単な頼み方は「ペーパー用でお願いします」って言えば、ハイ分かりましたっていう感じです。
基本的にはコーヒー豆を売っているお店は、無料で挽いてくれます。
それにどこでも店員さんに相談すれば、たいてい親切に教えてくれます。
ペーパードリップ用で中挽きって言えば、最初はほぼ間違いないですよ。
スタバやカルディなどの大型チェーン店には限界もある
ただし、意外に思うかもしれませんが、スタバで購入するコーヒー豆は最上級の豆ではありません。
値段はそれなりですが、鮮度が高くないということに加え、どうしても大量生産の品質であることは否めません。
いわゆる欠点豆(中身がない貝がら豆や割れた豆など)が混じっていたりします。
本当に高品質なコーヒー豆しか売らない少量生産の専門店は手作業のハンドピックで欠点豆は取り除きます。
ですが、かなりコストが掛かることなので、大型チェーン店ではそこまではできないのです。
ちなみに欠点豆は焦げくさい味の原因になったりします。
そうした欠点豆のないコーヒー豆で作ったドリップコーヒーは、どこまでもクリアな味わいになります。
そういうコーヒーに興味があればこちらをどうぞ。
おすすめのコーヒー通販
コーヒーミルでコーヒー豆を挽く
ハンドドリップをちゃんとやってみようかなと思ったら、やっぱりコーヒーミルが欲しいですよね。
ここでいくつか選択肢が出てきます。
コーヒーミルは、大きく分けて手動と電動があります。
また、価格の幅が結構大きくて、安いものは数千円ですが、高いものは数万円になります。
コーヒーミルの選択肢
- 安い手動コーヒーミルを買う
- 中級レベルの手動コーヒーミルを買う
- 安い電動コーヒーミルを買う
- 高い電動コーヒーミルを買う
ここでは敢えて高い手動コーヒーミルは選択肢から外しています。
高い手動コーヒーミルは、かなり趣味性が高いアイテムなので、少しハンドドリップに慣れてから判断してもいいかと思います。
どれにするかはお財布の余裕にもよりますし、人それぞれだと思いますが、おすすめは次のような感じ。
ハンドドリップを気軽に始めて楽しみたい人
安い手動コーヒーミルを買う
実は安くても結構性能の良い手動コーヒーミルってあるんです。
まずはハンドドリップを気軽に楽しみたいという人には、この選択肢がおすすめ。
もっともコスパがいい選択肢です。
ちょっとお金掛けてもいい面倒臭がりの人
財力に任せて高い電動コーヒーミルを買う
高い電動コーヒーミルはやっぱり使い勝手が良いです。
それにすごく均一に挽けて、美味しいコーヒーを淹れることができます。
やっぱりね、値段に比例するところがあるんですよね。。。
珈琲好きでたぶんハンドドリップも続ける人
高い電動コーヒーミルか中級レベルの手動コーヒーミル
元々コーヒー好きなんですっていうパターンの場合。
その場合は、高い電動コーヒーミルを最初から買っちゃうのもアリだと思います。
というのは、おそらく後悔しないからです。
高い電動コーヒーミルは、それだけのことはあるんです。
どうせ長く使うんなら、早く買った方がいいってこと。
それか、ちょっと高めの手動コーヒーミルですね。
これは趣味性が高くて、道具として面白みが出てくるから。
大抵のコーヒー好きは、道具好きだったりします。
案外中途半端なのは安い電動コーヒーミルかも
低価格の電動コーヒーミルが一番中途半端な存在かもしれません。
もちろんチカラが要らずにコーヒー豆が挽けるのは大きなメリットです。
ただ、やってみると分かりますが、コーヒー豆を挽くとかなり粉が飛び散ります。
低価格の電動コーヒーミルだと粉の飛び散り対策までは機能が無いので、水洗いできる手動コーヒーミルの方がかえって対応しやすかったりします。
それとハンドドリップを趣味として見た場合は、手動のコーヒーミルの方が魅力的だったりします。
コーヒー豆を挽く行為って、ちょっとやってみたいですよね。
それに道具としても、性能の良いコーヒーミルは魅力的なモノも多いです。
ただ、何を優先するかは人によりますし、もちろん安い電動コーヒーミルもメリットはいっぱいあります。
やっぱりコーヒーミルは、ちょっと悩む選択肢ですね😅
コーヒー豆の挽き方:手動のコーヒーミル
ハリオ コーヒーミル・セラミックスリム
初心者向けの定番ミル。
安くて性能が良くてデザインもグッド。
ますはこれで間違いはないです。
メリット
- 価格が安い
- 性能も良くて、手入れも簡単
デメリット
- そんなにありませんが、置き場所どうしようかなということぐらい
Timemore コーヒーグラインダー C2
中級レベルの手動コーヒーミルです。
価格はそこそこですが、デザインと性能がよく評価が高い。
Timemoreは上海のメーカーですが、コーヒースケール、ドリッパー、プアオーバーケトル、サーバーなどの道具が揃ってます。
お洒落なデザインと性能が両立した良い製品が多いです。
メリット
- デザインと性能が良い
- 価格も高すぎずほどほどですが、高級感あり
- ハンドルが軽い力でも回しやすい
デメリット
- 20gまでなので一度に多くの豆は挽けない
手動コーヒーミルの挽き具合の調整方法
ミルの下部に付いている調整ダイヤルを回して粗さを設定するタイプがほとんどです。
何度か挽いてみて、自分の好みの粒度を見つけましょう。
コーヒー豆の挽き方:電動のコーヒーミル
メリタ バリエ シンプル
プロペラ式のカッターの電動コーヒーミル。
上部の透明なフタに付いている大きめのボタンを押している間は挽き続ける方式。
つまり自分で挽き具合を確認しながら好みの粒度に挽くやり方です。
メリット
- 電動なので力は要りません
- 価格が安めで買いやすい
- 比較的小型で置き場所には困りません
デメリット
- 最初は慣れるまで挽き具合が少し分かりにくい
- 挽いた後の手入れが少し面倒かも
メリタ バリエ・シンプルはとても人気のある製品。
安い電動コーヒーミルは中途半端かもとは言いましたが、入門用としては有力候補だと思います。
ちょっと詳しいレビューはこちらをどうぞ。
カリタ NextG
家庭用の電動ミルでも比較的高い方ですが、性能は抜群。
自分も使ってますが、これが使い易くて、もう他のミルは使えません。
使い方は調整ダイヤルを好みの挽き方に合わせてスイッチ入れて、挽き終わったらスイッチを切るだけ。
美味しいコーヒーを淹れられるようになります。
メリット
- すごく均一にきれいに挽けます
- 静電除去装置付きでコーヒーの粉もほとんど飛び散りません
- 手入れもたまにやれば良く、思ったより簡単
デメリット
- 価格が高い
まとめ:コーヒー豆の挽き方
挽き方は5種類。
基本は自分の淹れ方に合わせて挽き具合を決めます。
挽き方 | 淹れ方 |
極細挽き | エスプレッソ、マキネッタ |
細挽き | ペーパードリップ、サイフォン、水出し |
中細挽き | ペーパードリップ、コーヒーメーカー、サイフォン |
中挽き | ペーパードリップ、コーヒーメーカー、サイフォン、ネルドリップ |
粗挽き | フレンチプレス、ネルドリップ |
そして挽き具合は味わいに影響があります。
濃く淹れたい場合は細かく、あっさりした味わいにしたい時は粗く挽きます。
そして細かく挽く方が苦味やコクが出ますが、細挽きにした場合は手早く淹れます。
そうしないと雑味やエグみが出やすいので注意。
これぐらいを押さえれば基本はOK。
ではさっそく淹れてみましょう!
ハンドドリップ、さっそくやってみましょう。