もくじ
コーヒーをいっぱい飲むと健康に良い?
コーヒー好きの人には喜ばしい研究結果があります。
コーヒーを飲んでいると病気のリスクが下がるという研究結果です。
国立がん研究センターの「社会と健康研究センター」が実施した2つの多目的コホート研究(JPHC研究)の結果なので、信頼性は高いと言って良いと思います。
❶ コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について
2015年に新聞などでも取り上げられていたので、知っている方も多いかもしれません。
最近のNHKの番組(あさイチ)でも、似たような内容が取り上げられていましたね。
がんや循環器疾患になっていなかった40~69歳の男女約9万人を、1990年か1993年から2011年まで追跡した調査結果です。
コーヒーを何杯飲むと良い結果が期待できる?
この研究結果によれば、1日3〜4杯だそうです。
『コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低いことが分かりました。』
出典:国立がん研究センター「コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について」https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3527.html
分かりやすいグラフが2つ載っていましたので、引用させていただきます。
まず、ひとつ目はこちら。
出典:国立がん研究センター「コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について」https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3527.html
1日3〜4杯までは、飲む量が多いほど死亡リスクが下がっています。
コーヒーを飲むとリスクが下がるのはどんな病気?
ふたつ目のグラフがこちら。
出典:国立がん研究センター「コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について」https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3527.html
心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患の3つについては、かなり明確にリスクが下がってます。
この結果は「おおっ」って感じですね。
心臓、脳血管、呼吸器と大事なものに広く効果があるじゃないですか!
コーヒー好きにとっては心強いデータですね。
なぜコーヒーが病気のリスクを下げているのか?
病気のリスクを下げているのは、コーヒーに含まれる次の2つの成分ではないかということ。
クロロゲン酸とカフェインです。
クロロゲン酸の効果
- 血糖値を改善し、血圧を調整する効果
- 抗炎症作用がある
カフェインの効果
- 気管支拡張作用があり、呼吸器機能の改善効果があるのではないか
とのことで、この2つの成分が効いているのではないかということ。
NHKによれば、浅煎りの豆に多くクロロゲン酸が含まれているそうです。
もうひとつ、コーヒーを飲むことと病気のリスクが下がることの、顕著な研究結果があります
❷ コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について
もうひとつの研究結果がこちら、コーヒーと肝がんとの関係を調べた多目的コホート研究(JPHC研究)です。
こちらの調査も最初の調査と同じく、40~69歳の男女約9万人について、1990年か1993年から2001年まで追跡した調査結果に基づいて、コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係を調べたものです。
出典:国立がん研究センター「コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について」https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/274.html
コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、ほぼ毎日飲む人では肝がんの発生率が約半分に減少し、1日の摂取量が増えるほど発生率が低下し、1日5杯以上飲む人では、肝がんの発生率は4分の1にまで低下していました。
出典:国立がん研究センター「コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について」https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/274.html
ということで、こちらはかなり顕著な結果です。
でも、実はなぜそうなるのかは完全には解明されていないそうです。
おそらくということで、コーヒーにはクロロゲン酸をはじめとするたくさんの抗酸化物質が含まれているので、そのおかげではないかと推測されています。
コーヒーは肌にも良い?
さて、NHKの番組では、コーヒーは美肌効果もありということでした。
先ほども出てきたクロロゲン酸は肌にも良いとのこと。
クロロゲン酸の抗酸化作用は、メラニン色素の肌への取り込みを防ぐため、シミの予防に効くそうです。
コーヒー好きの女性には嬉しいお話ですね。
コーヒーは老化防止にも⁈
さらに、深煎りのコーヒー豆に多く含まれるニコチン酸は老化防止の効果があるとのこと。
深煎りコーヒーに多く含まれるニコチン酸は、体内に入るとNADという物質に変わるそうですが、このNADは細胞の傷の修復に不可欠なもの。
ところがこのNADですが、加齢とともに減少してしまうものだそうで、それが老化につながっているとのこと。
マウス実験では、このニコチン酸を摂取したマウスはNADの量が大きく増えたそうで、老化防止が期待できるのではないかとのことです。
いかがでしたでしょうか。
コーヒーの健康効果ですが、因果関係が完全に解明されているわけではないですが、10年以上かけて追跡されたコホート研究の結果は信頼度が高そうです。
あんまりガブガブ飲みすぎるのはどうかと思いますが、適度にコーヒーを飲むことは健康に良い面もありそうです。
コーヒーを趣味にと思っている方には良いニュースですね!